足を伸ばすと最大80cmを超える巨大なカエル「ゴライアスガエル(Conraua goliath)」。
アフリカ、カメルーンと赤道ギニアに生息するこのカエル、ギネスブックに載っている記録は体長36.8cm、足を広げた長さ87.6cm、重さ3660gにもなり、そのジャンプ力は3mを超えるといわれています。
餌は、昆虫や甲殻類・魚類・小さな哺乳類・両生類などで、夜行性のため夜になると餌を求めて動き出します。繁殖は約7月~8月に行われ数百個の卵が入った塊を川底の植物にくっつけます。
親の姿を見てオタマジャクシは巨大なものを想像しますが、実は小さく大きさは4cmほどで、オタマジャクシからカエルになった直後は体長2cmほどです。日本のアマガエルほどでしょうか。
最初は小さいゴライアスガエルくん、その後何十年もかけて巨大な物へと成長していきます。調査では50年近く生きた個体も居たそうでとても長生きします。
鳴き声は?
カエルと言えば鳴き声が気になるところですが、このゴライアスガエルは鳴く器官を持っておらず、口をすぼめてそこから息を吐き口笛のように鳴きます。また、警戒心も強いため人間が近づくと鳴き声も殆ど聞くことができません。
ちなみに聞いた人によると「ヒュー」というような体格に似つかわしくないような小さな鳴き声だそうです。
絶滅が危ぶまれている
もともと地元住民の食用になっていたゴライアスガエル、最近ではその大きさ故に世界中の爬虫類マニアや水族館などでも人気があり販売用に捕獲されています。日本でも少数(規制のため)ではありますが輸入されていて購入でき、大きなもので金額は一匹10万前後ほどするようです。
また、皮を使用するため採取されたり、生息地に人が増え環境が変わったこともあり生息数は激減しています。今後、保護活動をしなければ、幻となる日はそう遠くないかもしれませんね。
子供と比べてみても大きさは一目瞭然。
食欲旺盛で共食いもするようです。
ゴライアスガエルと子鹿。
データ
呼び名:「ゴライアスガエル」「ゴリアテガエル」「Conraua goliath」
分類:両生綱無尾目アカガエル科
生息地:カメルーン、赤道ギニア